TOP > その他PCゲームレビュー > here
英雄伝説 空の軌跡 the 3rd (日本ファルコム)
ゲーム情報
メーカー : 日本ファルコム
発売日 : 2007.6.28
ジャンル : RPG
「英雄伝説 空の軌跡」シリーズ第三弾。
前作までの主人公、エステルとヨシュアから主人公を、七耀教会の巡回神父にして星杯騎士団に所属する騎士である「ケビン・グラハム」と、七耀教会のシスターにして星杯騎士団に所属する従騎士である「リース・アルジェント」に変えて綴られる、英雄伝説Ⅶへとつながる物語。
おなじみのキャラも総出演で、前作までプレイされている方には欠かせない作品です。
Story
以下日本ファルコムHPより転載
浮遊都市《リベル=アーク》崩壊より半年後──
エレボニア帝国東部、クロイツェン州の中心都市バリアハート。その郊外にある飛行船 発着場に、風変わりな一人の青年の姿があった。
彼の名は、ケビン・グラハム。
七耀教会の神父であると同時に、古代文明の遺産《アーティファクト》の調査・回収・関連事件の処理を行う《星杯騎士団》に所属する騎士である。
「《ルシタニア号》……
ラインフォルト社が満を持して世に送り出した豪華飛行客船か。」
「は~、これで任務やなかったら 思う存分、大空のバカンスと洒落込むところなんやけど。」
各地の貴族や成り上がりの大金持ち。
大枚をはたいて二等客室のチケットを買い求めた市民たち。
──浮き立ちざわめく乗船客に混じって、長いタラップを渡るケビン。
ラインフォルト社製の大型エンジンが重低音を響かせ、全長120アージュの巨船が、ゆっくりと大空に浮かび上がる。
それが──新たなる冒険の始まりだった。
こんな人にお薦め
- 前作までプレイしたあなた
- ファンディスクが好きなあなた
- 思いっきり戦闘を楽しみたいあなた
独断の評価
評価はあくまでも独断です。当然、発売年代も考慮しています。
SからEまでの6段階評価です
グラフィック | A | 綺麗だが、前作から見て斬新さが無い |
音楽 | A | さすがファルコムさん |
システム | A | ある意味完成されたシステム。だが新要素が欲しかった。 |
キャラ | S | 総出演なのでファンならたまらない |
ハマリ度 | C | ひたすらダンジョン攻略であきる |
オススメ度 | B | ファンディスクとしてならA |
備考 | 前作まで未プレイの方にはオススメできません。完全にファンディスクです。 |
レビュー
今回の英雄伝説は、巷でよく言われているように、ほとんどファンディスクのノリですな。
もちろんボリューム自体はかなりあります。
私はプレー時間現在38時間にしてまだ終わらなさそうですし。
それでもファンディスク?と思ってしまうのは…
- ダンジョンマップこそ新しいものがあるものの、ほとんどのマップは前作の使い回しである。それは舞台が同じということでまだよいとしても、設定上、(回想シーンで自分で操作すときを除いては)どのマップも完全な無人状態で、ただの戦闘フィールドになってしまっている。
- いきなりレベル100くらいからスタートする。
- イベントのほとんどが、いわゆる回想シーン(といっても前作までのストーリの語られざる部分だったり、後日談だったりするので前作のシーンがそのまま出てくるわけではない)
- 今作独自のストーリーがあるようでほとんどない。というと少々語弊があるだろうが、要するにダンジョンをクリアするごとに少しずつ謎が明らかになり、操作できるキャラが増えていくだけで、戦闘以外の冒険がない。そのダンジョン自体もしっかりしたシナリオの流れに乗ったものではなく、「このダンジョンをクリアしたら、次のダンジョンへの道が見つかったからとりあえず行ってみましょう」てな感じでダンジョンのストーリー上における必然性が感じられない。どちらかというとダンジョンの連続というシステムに無理やりストーリーを乗っけてあるという感じ。
- ミニゲームも楽しいけどいかにもファンディスクっぽい。
こんな感じで、前作までの既存のコンテンツをふんだんに使い、かつ、前作未プレイの人は全くついてこれそうにない内容、とどう見てもファンディスクとしか思えないのであります。
とはいえ、やっぱり面白いんですよ。
戦闘システムが相当練りこまれているので飽きがこない。
そして前作プレイ済みの人なら、回想シーンをはじめとしてとても楽しめるでしょう。
ボリュームも値段なりのものはあります。
しかし、ここまで未プレイ者を置き去りにする内容で、なおかつ前作までのコンテンツを使いまわしまくるのであれば、やはりファルコムさんはユーザーのためにも「ファンディスク」であると堂々と宣伝しておくべきだったと思うのですよ。
この際前作未プレイの方々の事はおいとくとしても、「英雄伝説」シリーズの続編と謳うのであれば、そのシリーズの最大の魅力である「主人公が戦闘だけではなく、さまざまな人とのかかわりを通じて成長してゆく姿を描く」という点(ガガーブ三部作から続く伝統みたいなものですよね)を省いてしまうのはかなり無茶だと思います。
これでは「商業主義」といわれてもやむをえないところではないでしょうか?
ザナドゥのころからずっと大好きな会社であり、RPGの中で最も好きなシリーズであるだけに歯がゆいです。
まあ、次作は「英雄伝説 Ⅶ」ということですので期待したいと思います。
でも、しつこいですが、ファンディスクとしてならとても良いできですよ。前作プレー済みの人は「買い」です。
コメントをお願いします
ぜひ、このレビューに対するあなたのコメントをお願いいたします!
こちらからどうぞ